民主主義とは democratic transition 2003 6 4

 イラクで、大量破壊兵器が、まだ発見できないという問題があるが、
今となっては、それは過去の問題になっている。
 イラク開戦は、独裁政治から民主主義への移行の転換点になったと、
新しく考え直すべきである。そういう意義を定義すべきである。
 この新しい意義に基づいて、イラク再建を急ぐべきである。
 さて、いろいろな紆余曲折を経て、
独裁者を倒して、民主主義を目指す動きとなっているが、
しかし、世界には、たとえば、アメリカでさえ、独裁者が多い。
 それは、大統領は、選挙で選んでいるが、
なぜか、社長は、社員による選挙で選んでいない。
大統領の支持率をよく調査しているが、
なぜか、社長の支持率を調査していない。不思議なことである。
それは、社長の独裁体制を危機にする恐れがあるからでしょう。
 また、知事が何期も連続して当選していることが問題になるが、
何期になろうとも、基本的には、住民が選挙で判断していることなので、
問題とはならない。
3期連続当選でも、4期連続当選でも、それは選挙権を持つ住民が決める。
余計なお節介をする者が多い。
 そんなにお節介が好きならば、別の問題がある。
企業の社長は、何期も社長をやっても、問題にならない。
政治家は、議会というチェック機関があるにもかかわらず、
連続当選を批判される。
社長は、ほとんどチェック機関がないのに、連続当選が問題にならない。
政治家の連続当選を問題にするならば、
当然、社長の連続当選も問題にすべきである。
 人間というものは、表面的には、国家に属しているが、
実質的には、会社に属している。
 世界に民主化を推進するならば、まず自ら、模範を示すべきである。
選挙で選ばれる大統領は、1人しかいないが、
アメリカ国内には、社長は、星の数ほどいる。
 そうすると、表面的には、民主化しているが、
中味は、独裁者だらけということになる。
本の表紙は、民主主義だが、
本の中味は、独裁主義である。
社長を社員による選挙で選ぶことが困難ならば、
社長を株主による選挙で選ぶべきである。
 しかし、ここで、問題が発生する。
株券を所有する数によって、投票券の数が決まると、
これもまた、独裁体制の原因になる。
株券の所有数に関係なく、一人一票にすべきである。
これは、民主主義が、納税額に関係なく、一人一票になっているからである。
 発展途上国に民主化を輸出するアメリカが、
表面的には民主主義だが、中味は独裁者だらけということなら、
世界に民主化が広まらない。早急に改善すべき点である。
 さて、株主総会は、よく平日にやっているが、
これは、選挙を平日にやるようなものである。
選挙が休日ならば、株主総会も当然、休日にすべきである。
こうすれば、個人投資家も増えるし、真の企業統治が確立する。
表面的に民主主義をやっても、国民には民主主義が根付かない。
もっと、身近なところから、民主主義を推進すべきである。
身近なところとは、会社である。
多くの国民は、国防、外交、財政といった国の経営は分からないが、
会社の経営ならば、身近な問題なので、よく分かる。